「旅するマッチ箱日記」をはじめたきっかけ

AR本の旅を始めたきっかけ AR本の旅
場所を限定せずに働くことができたらいいな
活動したり発表したり、遊べる場があったらいいな
自分の仕事を自分で作れたらいいな

 

こんなことを考えて、初期費用が少ないWebサイトを始めようと思ったのが、2016年のことです。私についてはこちらにも書いてあります。

きっかけ作家って何?morichiはどんな人?
はじめまして。きっかけ作家 morichiです。 普段は経理と事務の仕事をしています。 あいている時間を使って、どこからでもアクセスできるネット上に遊びの場を作りたい、それで自分の仕事を自分で作れたらいいなと思い、その手...

 

Webコンテンツを作ると言っても、日常的に記事を見ることもほぼない、動画は皆無、SNSは苦手、Webの知識もほぼありませんでした。調べながら、Webサイトの外枠を作り、いざ記事をアップしようとしても、漠然としたやりたいことはあるのに、具体的には「何をすれば実現できるのか?」私自身、全く分かっていませんでした。

 

手探りでもいいから始めてみる

書いているときの自分の精神状態は好きでも、文章を書くのは得意ではない、絵に関してはコンプレックスが異常に強くて、描こうするだけで、心臓が壊れそうなくらいバクバクしたり、手足が汗でびっしょりして冷たくなる、紙に向き合うだけで、手が震えて全く動かないという状態でした。

(自由に楽しく描けばいいだけなのに?と言う人がいますが、高所恐怖症の人に、高層ビルの展望台から景色を楽しむといいよ!と言っているようなものなんですよ~)

 

何かしたい、始めたいとは思ってはいるけれど、得意なことがない、何を始めたらいいのか分からない私みたいな人はいるかもしれない、一番苦手で、コンプレックスに感じている、絵が描けないことを売りにして、「絵が描けない人」をサイト名にして始めました。

 

初期の頃は、世の中は役に立つもの、意味のあるもので溢れているので、反対に全く役にも立たない、意味のないものを追及してみようと、スマホで撮った画像を適当に選び、写真の説明を書いて、どのくらい言語化できるのか?実験してみたりしました。

 

真似してみてしっくりくるときとこないとき

また絵が描けない人が何故?描けないのか説明してみたり、色々やってはみましたが、しっくりこない、画像を無料サイトから借りて体裁は整っても、違和感を覚えました。その時点では、文章を補ってくれる絵が描けたらいいな…くらいに思ってました。

恐怖症レベルの症状がでる全く絵が描けない人が描けるようになる方法を探し、ある教室にたどり着きました。

 

一回の体験講座だけで、長年のコンプレックスを打破できるとは思ってはいませんでしたが、一般の絵画教室とは異なるアプローチが私には合っていて、体験が終わったときには、「なんかちょっと楽しかったかも?」そう思えた自分に驚きました。その出会いから教室に通うようになり、最初のお題が「キラーコンテンツ」でした。個人的にWebコンテンツの制作を始めたばかりのときだったので、その偶然にも驚きました。

 

制作したのが、『マッチ箱日記』という絵本を着想にしてつくったものです。ご興味がありましたら、こちらをご覧ください。

創作教室受講生の紹介 Featured artist もりち
木村創作教室レギュラークラスのメンバー・もりちさんを紹介します。 3ヶ月前、鑑賞者(読者)ありきの作品制作→コンテンツ化を目指していこう、キラーコンテンツを創っていこう、という発想でプロジェクトを立ち上げたころ、もりちさんは教室に通いはじめました。

 

偶然の連鎖から起こる創作

その年の春、NHKの番組『星野道夫 没後20年「旅をする本」の物語』を見ました。

星野さんの著書『旅をする木』の1冊の文庫本が南極を中心に旅するバックパッカーや探検家にバトンとして引き継がれ、持ち主が変わっていったという話でした。

その本は、「木」の字に一本横棒を付け加えて『旅をする本』、本の裏表紙に「この本を旅させてください」の一文と、歴代の持ち主だった人物の名前が書いてあるそうです。

 

あるときは、外国の古本屋さんに置いていった人がいて、その本を偶然見つけた日本人によって、また旅のバトンが再開したりするという物語があったり…話を聞いているだけでワクワクしました。

 

 

私もバトンに加わりたいな…

 

南極に行くことも、バックパッカーや探検家になることもないので、それは諦め、本を旅させるという、読むという動作以外の動詞が加わっていることに惹かれて、真似して何かやってみたいと思ったのがきっかけでした。また、旅先に自分の一部を残す?(痕跡を残す?マーキング?)出来たらいいなと思いました。

 

『マッチ箱日記』という絵本に出会ったので、組み合わせて『旅するマッチ箱日記』の構想が浮かびました。読む以外の「書く・撮る・記録する」動作を加えて、偶然に出会った人がつながる、旅をバトンする、本の内容を体感する、そんなものが出来たらいいなと思いました。

 

AR本の旅を始めたきっかけ

 

ひらめいたその月、偶然、山形ビエンナーレ2016に1泊2日で行く予定があったので、紙と文具(カッターと定規とカッターマット)をリュックに詰めて、着いた日の晩はホテルでその作業をして、なんとか完成させました。日常的に旅することはなくて、それが初めての一人旅でした。

翌日、12:00台の新幹線に乗る前に、午前中に沢山のものを見て、どこかに置いてこないと…少しあせってました。

素敵なカフェでコーヒーを飲んでちょっとだけまったりして、お願いして置いてもらう予定が、オープンを待っていると間に合わなくなると、開店準備をしている若い男性(店主さん?)に声をかけ、趣旨を説明することなく、店内に置いてもらったという経緯です。あまり話さなくても、理解されたような印象でした。

AR本の旅を始めたきっかけ

 

AR本の旅を始めたきっかけ

カフェのお客さんがそのマッチ箱を見つけて、仙台のとあるカフェに持って行ってくれました。私も自分用にも作っていたので、その年はそれを持って、ちょっと出掛ける度に、初めて挑戦するSNS(インスタ)にアップして、旅を記録したというわけです。

 

AR本の旅 (@morichi23) • Instagram photos and videos
16 Followers, 19 Following, 197 Posts - See Instagram photos and videos from AR本の旅 (@morichi23)

 

仙台のカフェから、『旅するマッチ箱日記』がどこに行ったかはわかりません。消息不明です。

 

ワクワクドキドキするような感覚は自分で作れる

テレビ番組を見て真似しただけですが、この体験は型にはまってぴったりするような感覚ではなく、何か新しいことに出会えるワクワクドキドキするような感覚を自分で作れることに、手応えを感じました。

 

 

この話の余談として面白かったこと&驚いたこと

『旅をする木』の下記の箇所が私は好きなので、旅にでたら髪を切りたいと思っていました。山形を旅したときはそんな余裕はなかったので、諦めましたが、仙台に『旅するマッチ箱日記」を持って行って下さった方が、なんと、旅先で髪を切られていたことをインスタで知りました。その話は全くしてなかったので、偶然で驚きました。

 

旅をしているときその土地に暮らす人びとの匂いを嗅ぎたいなら床屋へ行くことです。

なぜかときかれてもうまく説明出来ませんが、町の人びとと一緒に床屋のいすに座り、髪を切られたり、ひげをそられたりしてぼんやり過ごしていると、どういうわけかその土地の人間になったような気がしてくるのです

 

 

『旅するマッチ箱日記』で使用したツバメ柄のマッチで有名な製造業者が廃業するというニュースを新聞で見たのは、その旅をした1週間後のことでした。機械の老朽化に伴う廃業です。マッチの絵柄は、他の製造業者に引き継がれました。

 

AR本の旅を始めたきっかけ

 

なんだか、不思議な偶然がかさなった旅でした。

絵の教室のお題だったキラーコンテンツを仕上げたのは、その体験をしたあとのことです。